銀行カードローン審査が甘いとこ?というと、規模の小さい銀行などをイメージする人が多いようですが、実はメガバンクはかなり甘い傾向があります。銀行は全体として審査は厳しいという話を良く聞くのですが、実はそうではないようです。もちろんですが人によって異なりますが、極端に違いがあるわけではありません。多少の違いはありますが、実はほとんど同じなのです。

そんなことはないと思う人もいるでしょう。もちろんですが申し込みの条件には違いがあります。しかし、申し込みの条件に一致している人なら、銀行でも消費者金融でも大きな違いはありませんし、またメガバンクだからと言って厳しいわけではないのです。それはカードローンの仕組みを理解すればすぐに分かることです。

具体的な例を挙げてみましょう。メガバンクの一つとして三菱東京UFJ銀行があり、カードローンのサービスを提供しています。この保証会社はアコムとなっています。メガバンクと言えば三井住友銀行もありますが、この保証会社はSMBCコンシューマーファイナンスです。SMBCコンシューマーファイナンスはプロミスのブランドで知られている消費者金融です。

保証会社というものがピンとこない人もいるでしょう。保証会社というのは保証人の代わりになってくれる会社のようなものです。言葉を換えれば、リスクを負ってくれる会社を指します。リスクとは返済されなくなる可能性だと考えればわかりやすいでしょう。

金融機関は融資を行うことによってリスクを負います。融資以外の部分でもいろいろなリスクがあるのですが、リスクを抱えたいという金融業者はありません。できることならリスクを避けたいと考えるのは自然なことです。しかし、リスクを上回る利益を求めることができるのなら、リスクを負ってでも融資を行います。リスクに見合った利益を期待できることが融資の前提となります。

厳しい審査を行えば、金融業者のリスクは小さくなります。そのために利益はあまり高いものを期待しなくても良いわけです。融資による利益とは利息収入ですから、審査が厳しければ金利が低いという傾向についてここで理解できるでしょう。審査が甘ければ金融業者側のリスクは大きくなりますから、金利を高くして利息収入を高めようとするわけです。

金利の審査の関係はこのようになっているのですが、このようなことを行うためにはもちろんノウハウが必要となります。銀行はリスクの高い融資を行ってこなかったこともあって、カードローン事業のノウハウがなかったのです。消費者金融は古くからリスクの高い融資を行ってきたために、リスク管理の手法も持っていて、カードローン事業を積極的に行うようになったのです。

ノウハウを持たない銀行がどうやってカードローンのサービスを拡大させていったのでしょうか。その答えが保証業務なのです。銀行がカードローンのサービスを提供するときには、必ずと言って良いほど保証会社が登場します。銀行は保証会社に保証をさせることによって、リスクをゼロにすることができます。

保証をつければ、返済がなされなかったときには保証会社が銀行に返済をしてくれます。その後、債権については保証会社が回収することになるのです。ですから、リスクは保証会社が負い、銀行はリスクフリーでカードローンの事業を行えます。保証会社はリスクに見合った利益を得なければなりませんから、その分を銀行から手数料として受け取ります。

このようにして銀行はカードローン事業を提供できるようになったのですが、リスクを負う側の保証会社は誰にでも融資を行うわけにはいきません。そのために、保証会社が審査を行い、審査に通った人にだけ融資を行うという形になっています。銀行自信も審査は行いますが、それはあまり厳しいものではないと言えるでしょう。実際には保証会社の審査が重要なものとなります。

消費者金融が保証会社になっていることを考えれば、銀行のカードローンは消費者金融の審査とそれほど違いがないと言うことが分かるはずです。ですから、銀行だからと言って極端に審査が厳しいわけではありません。銀行が多少の審査を行うと言うことを考えれば、その分だけ厳しくなる可能性はありますが、現実的には消費者金融とほぼ同じようなものだと考えておいて問題はないのです。

ここで疑問を持つ人もいるでしょう。消費者金融は銀行の保証業務をしなくても、自社でカードローンのサービスを提供すれば良のではないでしょうか。事実上は消費者金融が銀行のカードローンのサービスを提供していますし、カードローンのサービスでは銀行に先行してシェアを握っていたのですから、わざわざ銀行にノウハウを提供する必要はありません。

それにもかかわらず保証業務という形で提携している理由は、銀行の保証業務を行った方が収益の拡大が見込めるからです。銀行のブランドを利用できることや、銀行のお客さんをターゲットにできることなどもその理由として挙げられるのですが、最も大きな理由は総量規制の影響があるからだと考えられます。

総量規制は貸金業者に定められている規制で、融資金額に制限が定められています。消費者金融は貸金業者として営業をしていますから、この規制の対象となります。ですから、一人のお客さんに対していくらでも融資できるわけではなく、融資金額に制限が設けられます。利息収入は融資金額に比例しますから、これによって収益に制限がかけられるのです。

銀行はというと、貸金業者として営業をしているのではありませんから、貸金業法は及びません。総量規制も対象外となります。ですから、融資金額に対する法的な規制はないのです。消費者金融としては制限のある方法で融資を行うよりも、銀行を通して融資をする方が収益を拡大できるというメリットがあります。

なお、銀行の保証会社は消費者金融だけではありません。たとえばメガバンクの一つのみずほ銀行は、保証会社として信販会社のオリエントコーポレーションを使っています。オリエントコーポレーションもキャッシングの機能は提供していますから、やはり貸金業者として登録をしています。ですから、実質的には貸金業者のキャッシングと同じだと考えられます。

このようなことを踏まえれば、銀行カードローンの審査と大手の消費者金融の審査にはあまり大きな違いがないことが分かるでしょう。銀行の中でどこが甘いのかというのも、実はそれほど違いはありません。たいていの銀行は保証会社を利用しています。たとえば、ある銀行と別の銀行が同じ消費者金融を保証会社として使っていると言ったことは珍しくはありません。この場合、両方の銀行の審査はほぼ同じものだと考えられます。
（⇒カードローンの審査基準とは？）

ただ、審査の基準はだいたい同じであっても、審査に通りやすいかどうかはそれぞれで異なる場合もあります。なぜなら、取引実績が影響するからです。ある銀行からローンを利用したことがある場合には、取引実績が発生します。きちんと返済をしていれば、審査では有利になると考えられます。ですから、かつてローンを利用したことがある人なら、その銀行のカードローンの審査なら通りやすくなると考えられます。

現在も何らかのローンを利用しているのなら、やはり審査に通りやすくなるケースが多いですし、金利が引き下げられるケースもあります。たとえば、住宅ローンとカードローンの両方を利用することによって、金利が引き下げられるというサービスは多くの銀行が行っているのです。

銀行カードローン審査が甘いとこ?はどこかというと、多くの人にとってはすでに利用している銀行だと考えられます。すでに利用している銀行なら申し込みの手続きが簡単になることもあります。たとえばネット銀行を利用しているのなら、オンライン上で手続きを済ませられることもあるのです。まずは利用している銀行に申し込むのがよいと考えられるのです。