職業に就いて安定した収入を得ていても支出が多くなってお金が足りなくなったり、急にお金が必要になって手持ちがなかったりすることは誰にでもあることでしょう。そんなときにキャッシングでお金を借りることができればありがたいことです。

かつてはキャッシングといえば消費者金融で、高い利息を付けられて少し借りただけでも利息の分ばかりを返済しなければならず、そのために別のところで借りることを繰り返して行くうちに生活苦になったり、借金取りに追われて夜逃げをしたり、自殺にまで追い込まれたりするといった状況もあったので、消費者金融でお金を借りたら人生が終わってしまうというようなイメージさえ持たれていたものです。

しかし近年は消費者金融もずいぶんイメージが変わり多くの人が利用するようになりました。それは貸金業法という法律の改正で、借りる人にとっても貸金業者にとっても優しい決まりになったからです。利息は上限が決められ20%以下ということになったので、それ以上の利息を付けている貸金業はなくなりました。

また「総量規制」という決まりで借入の限度額も年収の3分の1までの額ということになったので、無理な借入ができなくなりました。そのため、借入をする人にとっては自分の収入に合わないような多額な借り入れをすることもなく高すぎる利息で返済に追われるということもなくなりました。すると貸金業者の方も貸したお金はスムーズに返済してもらえるので借金取りが自宅まで押しかけることもなくなったということです。

ただ貸金業者として登録をしていない消費者金融に関しては、貸金業法を無視して営業を続けているところもあるので、貸金業法に登録していることを確認したうえで利用することは大切になってきます。

大手の有名な消費者金融なら必ず貸金業法に則って営業をしているので、安心して利用できるということです。

さてキャッシングには消費者金融以外にもうひとつ、銀行系カードローンがあります。銀行が手掛けているキャッシングで消費者金融と同じように個人向けに無担保で融資を行っているのです。

今では消費者金融でも銀行系カードローンでも、インターネットで申し込むことができるので、店舗に出向かなくても手軽に利用できます。申し込み時には名前や住所、連絡先、年齢などのほか勤務先や年収、他社での借入などについての簡単な質問事項に応え、本人確認の書類や収入を証明する書類を店舗や郵送、メールで提出した後、審査が行われその審査に通過すれば融資を受けることができるようになります。

審査では申し込み時の自己申告に虚偽がないか、また年収、職業などとから毎月きちんと返済できる能力があるかどうか、他社での借入がある場合、返済に滞りはないかなどを確認し、その金融会社の審査通過条件を満たしていればよいのです。このような審査の結果も今ではメールで連絡が来るので、キャッシングをすることを他の人に知られたくない時にも利用しやすくなっています。

そして審査に通過するといよいよ借り入れが可能になるのですが、借り入れ限度額は消費者金融なら年収の3分の1までの額、たとえば年収240万円の人の場合は80万円までとなります。銀行系カードローンの場合は銀行は貸金業ではないので貸金業法の総量規制の対象外となり、限度額は各銀行が定めた額ということになります。

年収240万円の人でも申し込む銀行の限度額が800万円なら最高その額までは可能ということです。しかし審査によって年収240万円の人が800万円まで借り入れができるかどうかを判断してもらい、その人に合った限度額を設定してもらうことになります。

消費者金融にしても銀行系カードローンにしてもこのような審査は、誰にでも希望通りにお金を貸すのではなく、借り入れる人が返済に困らないように、また貸す側も返済をスムーズにしてもらえるように行われるのです。

また初めての場合はいくら審査に通過しても少額の融資から始まります。いきなり限度額までお金を貸して返済ができなくなると、借りるほうも貸す方も困ります。そこで徐々に様子を見ながら限度額の増額をしていき、毎月の返済がスムーズに行われたり、早めに完済するなどをして信用を得ることができれば、その人の最高限度額まで上げていくこともできるということになっています。

利子に関しては消費者金融は最高20%までですが、最高でももっと低めに設定してあるところもたくさんあり、銀行系でも20%に近い利子に設定しているところもあるので一概には言えないのですが、平均して銀行系の方が低めのところが多いでしょう。

利子を見るときには消費者金融でも銀行でも下限と上限が示されていますが、借入金額が少ないほど高い利子になり、借入金額が多いほど利子は低く設定されているので、少額の借入を希望するときには上限の利子の数字を見て判断をするとよいでしょう。

消費者金融と銀行でのカードローンはこれらのような共通点や相違点があるのですが、もし借り入れをするとすればどちらを選んで申し込むのが良いのでしょうか。

それは人それぞれですが、銀行の方が消費者金融よりも安心できるというなら銀行系で、また年収240万円だけど120万円の借入がしたいという場合には消費者金融では無理なので銀行の方を選べばよいでしょう。

消費者金融では各業者によって違いますが、借り入れをしてから一定期間の間に返済すれば無利息になったり、土日祝日でも早く審査をして融資をしてもらえるなどメリットがある消費者金融もあるので、そのようなメリットのある消費者金融を選ぶとよいでしょう。

キャッシングを希望するのは急なときが多いものです。そんなときに慌てて目についたところに申し込んで審査に受からなかったり、融資を受けられたけれど「別のところの方が利子も低かった」などと後悔するのも困りものです。

また「どこか審査に受かったところで借りよう」ということで複数の業者に同時に申し込むというのも審査に不利になる場合があるのです。金融機関同士では情報を共有できるので、他社に申し込みをしているることがすぐにわかってしまい、同時に複数のところに申し込んでいると、「余程お金に困っているようなので返済は無理かも」ということになるので、審査に通らない原因にもなってしまうのです。

だからいざ融資を申し込むときに一か所に絞ることができるようにするためにも、自分にあったところを事前に調べて決めておくことも大切なことです。

まず消費者金融に申し込むのが良いのか、銀行で申し込む方が良いのか、そしてそれならどこが良いのかを書くホームページで情報を得て、少しでも利子が低い、限度額が大きい、無利息期間がある、他社で借りていても大丈夫なところなど様々な条件を考慮して自分にあっていて審査に通過しそうなところを知っておくことが必要です。

またホームページには「借り入れが可能かどうか」、また「いくら借りたら毎月の返済額はどのくらいになるか」を知る返済額のシュミレーションがあるところもあるのでそのようなものを利用するのもよいでしょう。

このように事前に調べたり情報を得ておくことで消費者金融でも銀行でも安心して安全にお金を借り入れることができるのです。

それから、車を買う、家を買う、大学の教育費のためにお金を借り入れたいという場合には銀行に申込むようにします。目的別にあったローン商品が用意されていてそれらの目的に見合った額を融資してもらえるからです。車や家の購入、教育費などは数百万円から数千万円が必要となります。それらのお金を消費者金融で借りる場合、限度額が500万円の消費者金融で500万円借り入れたい時には1500万円の年収がないと借りることができないということになります。

銀行でも一般のカードローンなら相当の年収がないと500万円は借り入れることができません。しかし目的別に特化したローンなら数百万円以上かかるのは普通なので借り入れが可能になるということです。だからそのようなときには銀行で相談してみるとよいでしょう。