審査不要のカードローンは非常に危険だと言われることがありますが、なぜこのようなことが言われるのでしょうか。かつてはほとんど審査が行われていないようなものもあったのですから、審査不要のものがあってもおかしくはないように思いますが、現在では非常に危険だと言われるようになってきたのです。この理由を大まかに把握しておくことは大事です。

カードローンに申し込みをしようと思ったけれどもなかなか審査に通らないという人の場合、審査不要のカードローンに申し込んでみようと考えることもあるでしょう。それが良いことなのかどうかと言うことが分かっておいたほうが良いでしょう。

まずその理由を知る前に、なぜ審査が行われるのかを把握しておく必要はあります。ここ最近で審査は厳しくなっていると言われることもありますが、その理由を把握しておくことも必要でしょう。そもそも審査というのは、返済がなされるのかどうかを判断するためのものです。もしも確実に返済がなされるのであれば、金融機関は喜んで貸してくれるでしょう。なぜかというと、金融機関はそれによって利益を得ることができるからです。

金融機関の利益は、貸し付けを行ったことによって得られる利息収入です。ですから、返済がなされるのなら積極的に融資を行ってくれます。しかし、返済がなされなくなると大きな損失を発生させてしまいます。ですから、返済能力尾低い人に対しては貸し付けを行わないために審査で落とすのが一般的なのです。

金融業者は融資を行った人のすべてから確実に回収できるわけではありません。ある程度は返済ができなくなってしまうものなのです。返済できなくなった人が増えれば損失は大きくなりますから、何かでカバーしなければ経営を続けられなくあります。何でカバーするのかというと、収益として期待できるのは利息しかありませんから、利息収入でカバーするしかないわけです。

ですから、返済能力が低い人に貸し付けるためには、金利を高くしなければなりませ。審査が甘いと返済能力が低い人も審査に通してしまう可能性が高くなります。ですから、一般的な傾向として、審査が甘いと金利が高いわけです。審査の甘さに応じて金利を高めていくことが必要とされるわけです。

規模の小さい消費者金融を考えてみましょう。規模の小さい消費者金融なら、信用力の低い人に対して融資を行わなければあらないことが多いです。信用力の高い人は、消費者金融から借りるよりも銀行から借りたいと考えるでしょうから、多くの場合には銀行を利用します。信用力があまり高くなくてもそこそこの人なら大手の消費者金融を利用するでしょう。ですから、必然的に規模の小さい消費者金融には信用力の低い人が集まってくるわけです。

信用力の低い人が集まってくれば、審査の基準を低くしないと経営を行うことはできないでしょう。そのために審査は甘くなりがちです。ですから、金利を高く設定しなければなりません。しかし、金利はどこまでも高くできるわけではありません。法律によって上限が定められているからです。

しかし、信用力の低い人ばかりを相手にして融資を行うためには、理論的に考えて上限を超えた金利で貸し付けなければならないこともあるでしょう。このようなことを考えれば、違法な金利で貸し付けると言うこともあり得るわけです。違法な金利で貸し付けを行えば、いわゆるヤミ金と言うことになるのですから、危険だとも考えられます。
（⇒カードローンって危険なの？）

また、最近になって審査不要のカードローンが少なくなってきたと言われることがあるのは、規制が厳しくなってきたことが理由として挙げられます。規制の一つが総量規制です。この規制によって融資を行うことのできる金額に制限がかけられました。それによって、消費者金融は売り上げに制限がかけられたと考えられるのです。これも審査が厳しくなる要因の一つだと考えられます。

規制としては、金利の引き下げも大きく影響していると言えるでしょう。かつては出資法の上限を採用して融資が行われていましたし、出資法の上限金利も29.2％という高い水準に設定されていました。ですから、20％を超えるくらいの高い金利で融資をするというのが普通に行われていたのですが、法律が改正されたことによって金利が引き下げられました。金利が引き下げられれば、前述したことを踏まえると審査を厳しくせざるを得なくなります。このようなことから、ここ最近では審査が厳しくなってきたと考えられます

カードローンに関する環境はここ最近で大きく変わってきたと言わざるを得ないでしょう。かつては審査不要のカードローンと呼ばれるくらい審査の甘かったものもあるのですが、ここ最近ではそのようなものはかなり少なくなってきました。あるとすれば危険なものだと言われるのは、ヤミ金なら借りることができる場合が多いからです。

少し前までは小規模な消費者金融はたくさんありましたし、信販会社などでもお金を借りることができたのです。しかし、ここ最近では小規模な業者はかなり少なくなってきていると言えるでしょう。大手がシェアを拡大する一方で、小規模なものは経営難に陥っているとも考えられます。その理由はやはり規制が厳しくなってきたからだと考えられます。

大手の消費者金融の中にも、規制が厳しくなったことで廃業したものもあります。経営を続けることができなくなって、廃業せざるを得なくなったのです。小規模なものもかなりの数が廃業に追い込まれたと考えられます。また、新規の貸し付けを停止するなど、事実上の廃業状態になっているものも多くあります。

このようにして廃業したものが、その後は一切貸金業を行わない場合もあるでしょう。しかし、その道でしか食っていくことのできない人がいたとすると、廃業せずに陰で融資を行うことも可能性としてはあり得ることです。このようにしてヤミ金となって言ってしまっている可能性があるわけです。

ヤミ金は審査らしい審査を行わないことが多いようです。というのも、そもそも審査に通るような人であれば、ヤミ金を利用することなく合法的な業者から借入をするのです。合法的な営業を行っている業者からは借りることができない人に対してヤミ金が融資を行うことになります。

審査らしい審査が行われないわけですから、前述の関係を考えれば、金利はかなり高くなると考えられます。法律の上限を超えた金利で融資を行うと言うこともあり得ることなのです。元々ヤミ金というのは法律を守らない存在なのですから、法律の上限を超えた金利で融資を行うことを躊躇しないでしょう。ですから、かなり高い金利で融資を行うこともあります。

法律による規制が厳しくなったことによって、貸金業者は経営が厳しくなるのは当然のことです。それによって健全な貸金業者だけが生き残ったのならそれで良いのですが、そうではなくてヤミ金として存在しているとも考えられます。このようなことがありますから、お金を借りようと思っている人は注意しなければなりません。

お金がどうしても必要なときには、ヤミ金かどうかを判断できなくなってしまうこともあるようです。普通に考えれば、電話ボックスに張られている広告を見て問い合わせすると言ったことは考えにくいでしょう。しかし、お金が必要で困っているときには、このようなこともしてしまうわけです。このようにならないように気をつけなければならないでしょう。

結論的に言えば、審査不要のカードローンは、合法的な範囲ではないと考えておいた方が良いです。何らかの審査は必ず行われます。その基準はそれぞれで異なりますから、審査の甘いものもあります。それは規模の小さい消費者金融です。特定の規模でしか営業をしていない消費者金融や、店舗を一つしか持たない消費者金融などがあれば、審査はかなり甘い傾向があると言えるでしょう。