お金を貸してくれるサービスは、いくつかありますが、一般に知られているのが消費者金融やクレジットカードのキャッシングサービスや銀行のカードローンです。これらのサービスでは、あらかじめ決められた金額内であれば、自由にお金を借り入れることができ、またその用途も自由で利便性の高いものとなっています。しかし、利用するために加入条件を満たし、各社が行う加入審査に通る必要があります。

利用するための加入条件としては、年齢制限がもっとも厳しく、おおむね２０歳以上から６５歳以下または７０歳以下となっています。この２０歳以上というのは未成年が法律で保護されていることが影響しています。民法では、未成年の契約には保護者の同意が必要であり、保護者の同意なく結ばれた契約は保護者によって解約することができるとなっているからです。

そのため、多くのサービスでは、トラブルを避けるため未成年者へのお金の貸し付けは行わないことになっています。ただし例外もいくつかあり消費者金融などの貸金業などの場合には、学生ローンという形で未成年者でも大学生など一定の要件を満たしていれば利用することができる業者もありますし、運転免許証を取得するために利用するローンでは、保護者の同意が必要ですが未成年者でも利用が可能です。

一方で、年齢の上限に関しては各社の基準によるところが大きく、銀行では６５歳以下、消費者金融の場合には７０歳以下となっています。これは現役で働ける年齢を指しており、また返済が現実的に可能な年齢という意味合いで設定されています。

なお、用途自由なローンでは、年齢制限は６５歳以下または７０歳以下となっていますが、一部の住宅ローンでは、親子ローンなどの形で、７０歳以上でもローンを組むことは可能です。どちらにしても、この年齢の要件を満たしていることが、利用するための大前提になります。

また一部では外国人に関する加入条件もあります。一般に日本人と指すものは日本国籍を有している人を指しますが、在留外国人として日本で働いている人も多く居ます。このうち在留外国人でも長期滞在をしている人も利用できるところもあれば、そうでないところまります。一方で外国籍ではあるものの永住者の場合には日本国籍者と同様に扱われることになります。

これらの加入条件をクリアしていれば申し込みを経て審査を受けることができます。申し込みでは、住所、氏名、生年月日のほか、職業や勤務先、勤続年数、収入のほか、居住実態、居住年数、家族構成などを書き込む必要があります。また他社からの借入れの有無や借入れを行っている場合にはその金額も必要になります。

住所や氏名、生年月日などは身分証明書などをもとに確認が行われます。ここでチェックされるのは、申込者の住所と氏名が合っているか、生年月日が加入条件に合致しているかなどです。職業に関しては在籍確認という形で確認が行われます。在籍確認といっても担当者が、勤務先に電話を掛け、在籍していることが確認できれば、そこで働いているとみなされるものです。

この在籍確認では年収などが調査されることはありません。ただし、在籍確認が行えない場合などの場合には、社員証や源泉徴収票などを提出してその代わりとする必要があります。また在籍確認を回避する場合にも、社員証や源泉徴収票などを提出することで可能なことがあります。
（⇒カードローンの在宅確認はある？）

また居住実態に関しては賃貸よりも持ち家の方が、審査時にプラスに評価されます。これは賃貸の場合には毎月、必ず賃料を収入の中から支払う必要があります。賃料は完全な消費ですので、それだけ収入から自由に使えるお金が少なくなるということを意味しており、そのぶん返済に回せるお金も少ないということであり、審査ではマイナスに評価されます。

特に年収に見合わない賃料の住宅に住んでいれば、さらにマイナスに評価されます。一方で、持ち家の場合には賃料が不要なので、それだけ収入の多くを返済に回すことができますし、住宅ローンの返済中であってもプラスに評価されます。住宅ローンは、賃料と異なり住宅を購入するために支払っているお金であり、完済すればその住宅が申込者の所有物となるためです。また家族構成でも一人暮らしよりは、家族が居る方がプラスに評価される場合があります。

そして審査でもっとも重視されるのが収入と他社からの借入れの有無と借り入れている場合の金額です。多くの人の場合、収入源はひとつであり、その中から月々の支払いを行うことになります。このさいに借入れが多ければ多いほど返済が困難になるリスクが高まります。いわゆる多重債務と呼ばれる状態で、お金を貸す方としては、もっとも嫌う状態です。

多重債務になると、複数から借入れを行っているので、返済日も月に複数回やってくることになります。この返済日に対してしっかりと支払いが行えれば問題ありませんが、収入のすべてを返済に充てられるわけではなく、何らかの理由で消費してしまった場合には、返済が出来なくなります。このさいに他社からの融資枠に余裕があった場合に借りて返済するといった場合がありますが、これは返済どころか金利だけが増えてしまうので、もっともしては行けない行為です。

こうなると借金が借金を呼ぶという悪循環に陥り、最終的に債務整理をすることになります。債務整理をされるとお金を貸している方としては、必ず損害を被るので、出来る限り避けたいと考えます。そのため、他社から借入れを行っている時点で審査では警戒されます。

もちろん、収入に余裕があれば借入れは可能ですが、少額でも２社以上から借入れを行っている場合には審査に落ちる可能性が高くなります。

また収入に関しても目安があり、一般に収入の３割程度が、無理なく返済できる金額とされます。ただし、年収のすべてを返済に回せるわけではないので、最低限の収入のハードルがあり、消費者金融でも１００万円程度の収入がなければ利用することができません。

また消費者金融の場合には、貸金業法によって原則、収入の３分の１までの融資しか行えなくなっていますし、５０万円以上の融資または他社と合わせて１００万円以上の融資を行う場合には所得証明書の提出が義務付けられています。また銀行でも多くの場合には３００万円以上の借入れを行う場合には、収入証明書が必要になります。

なお、借り入れている額や返済状況などは、個人信用情報機関によって共有化されており、加入のさいには参照され確認が行われます。このさいに虚偽の申し込みをしたり、過去に返済に問題があった事故情報などが登録されていると、審査に落ちる可能性が高まります。

これらの条件と審査をクリアして、はじめてお金を借りることができますが、一方で、やはり借金ですので、多くの人はお金を借りている事実を知られたくないという考えが働きます。もともと匿名性を重視するサービスですが、近年では特に気軽に内緒でカードローンを利用できるところが増えてきています。

例えば銀行のカードローンでも、インターネットからの申し込みであれば必要な本人確認書類は写メなどを通じて送ることが可能ですし、契約書も電子交付という形で行われるので、書面で残ることがありません。またカードレスのカードローンであればローンカードが郵送されることがありませんので、周囲に知られることがないメリットがあります。

カードレスのカードローンの場合には、借入れを行いたい場合には、インターネット上から手続きを行い、指定の銀行口座に振替えてもらう形で行われますので、通常の預貯金と同じくATMからお金を引き出せ、他の人からもお金を借りているとは分かりません。またインターネットを利用することで利用残高が返済日を２４時間３６５日いつでも確認することができるので、計画的に返済を行うことができます。