はじめまして。質問させてくださいね。44歳、とある美術館の職員をしています。片桐と申します。独身の男性です。
昔から美術品に興味がありました。美しいもの、作者のパッションを感じるもの、などの近くにいられる今の仕事は、とても楽しいです。美術館に来る様なお客さんは基本的に、変な人がいないのも、とても楽です。
自分でも、美術品を個人的に集めています。ついつい、自分の収入を考えずに高価なモノを買ってしまって、後でお金に困る事もしばしば。そう言う時は、カードローンを使っています。ただ、滅多には使っていません。可能な限りは自分の貯金などの中からお金を出す様にしています。どうしても、支払いが困った時などに使っています。ですので、今までの融資は全て完済しております。
そんな私ですが、最近、ちょっと気になる美術品を見つけてしまいました。絵画なのですが、とある著名な海外の画家の、習作がネットに出ていたのです。海外サイトで、ほとんど誰にも見向きもされていない様でした。しかし、早く購入を決めないと、売れてしまうかもしれません。クレジットカードの決済で、その品を買ってしまいました。
来月の決済までに、何とかお金を用意する必要があります。カードローンの今の限度額では、少々足りない金額です。そんな訳で、カードローン会社に言って、増額をして貰うつもりです。
そこでお聞きしたいのですが、カードローンは完済を繰り返すと、増額が出来る様になると、耳にしました。これは本当の話なのでしょうか?お知恵を拝借したいです。よろしくお願い致します。
増額の条件は勿論完済は必須です
片桐さん、質問ありがとうございます。文章からも、とても知的な雰囲気を感じる方ですね。趣味がハイソだと、やはりそれが品格となって、現れるのでしょうか?
美術品とかは、私はさっぱり分からないので、ちょっと尊敬もしてしまいます。もしかしたら、片桐さんが購入した美術品の中には、今では超プレミアが付いて、億単位の金額になっているとかありませんかね?と、こういう事を考えるから、私は下劣なんですね、きっと。
質問にお答えすると、勿論、完済は増額する上で大切な事です。ただ、だからと言って、増額の要望が必ず叶う訳ではありません。片桐さんの年収等が、再び判断基準となって、増額が決まります。ただ、お話を聞く限り、カードローンに最初に申込んだのは、だいぶ前の様ですし、今は片桐さんの年収はその頃から相当に上がっているのではないでしょうか?
(⇒カードローンの増額に失敗することもある?)
以上の点から、片桐さんが増額が可能なのはかなりの確率だと思います。ですので、是非、カードローン会社に問い合わせをしてみてください。
【参考ページはこちら】
カードローン増額の審査は会社に連絡来る?
「カードローンで完済を繰り返すと増額」、その真偽と注意点
カードローンを利用する際には必ず「限度額」の存在を意識しなくてはなりません。
限度額とはその契約者が、そのカードローンを利用するにあたって「どれくらいのお金を借りることができるか」ということを決定する要素であり、これが10万円とされているのであれば10万円以下、50万円とされているのであれば50万円以下しか借りることはできません。
もしも消費者が「もっと多くのお金を借りたい」と言ったとしても、お金を貸す側である業者が「そこまでの金額を貸しても返済してもらえる保証がない」という判断をしてしまったのであれば、どれだけ消費者がお金を必要としていても、その時点で設定されている限度額以上のお金を借りることはできません。
こうした限度額についてはさまざまな話が飛び交うようになっており、その中では「カードローンで完済を繰り返すと増額してもらえる」というような話も出てきているのですが、それではこれは果たして本当なのでしょうか。
(⇒限度額を増やすならこのカードローン!)
まず結論から言ってしまえば、これは本当のことです。
この「カードローンで完済を繰り返す」ということは「現段階の限度額の範囲内ではうまくやりくりが出来ている」ということのこれ以上ない証明となってくれることです。
そのため金融機関としてはそこから少し限度額を引き上げたとしても、その消費者であれば返済不能になるリスクは低いと判断するのです。
貸し付けるお金が増えるということは、それだけ獲得できる金利が増えるということになりますから、金融機関としても「安心してお金を貸せる消費者」であるのであれば、なるべく多くのお金を借りてほしいと考えます。
そのため業者はカードローンの限度額を増額し、さらに多くのお金を借りられる環境を整えてくれるのです。
しかしながら消費者として気になるのはこの話が本当かどうかということよりも「実際にはいつ増額してもらえるのか」ということでしょう。
これについてはほとんどの業者でその基準が明かされておらず、また同じ業者であっても、人によって一年で増額が出来たというようなことがあったり、五年間利用していても増額が出来なかったというようなこともあります。
そのため「いつ増額してもらえるのか」ということは何とも言えない部分が大きいのです。
では増額をしてもらう際には「完済する」ということ以外にはどういったことに注意をすればよいのかと言うと、まず最初に注意したいポイントとなるのが「現段階の信用状況」についてです。
信用状況を構成する情報は数多くありますが、ここで特に注目したいのが「他社からの借入」と「増額を希望する先のこれまでの借入」の二つです。
まず「他社からの借入」についてですが、一般的に消費者金融にしろ銀行系業者にしろ、消費目的融資をする際には「他社からは借りていない」という状況が理想の物となります。
借入先が増えるということは返済に関する管理の手間が増えるということに直結してしまいますし、他社からの借り入れでトラブルが発生した際に連鎖的に自社まで問題が飛び火するというリスクを金融機関は危惧します。
(⇒カードローンを複数借りてるけど問題ある?)
そのため複数業者と同時に契約をしているというような消費者に対してはどのような業者であっても、信用判断が非常に慎重になってきます。
目安としては消費者金融であれば3社、銀行であれば2社が上限とされていますから、これよりも多くの数の業者と契約をしているというような場合には、どこかの業者との契約を解除しないと、限度額を引き上げてもらうことは難しくなると考えておいた方がよいでしょう。
次に「増額を希望する先のこれまでの借入」についてですが、これは特に「延滞」があったかどうかが重要視されます。
延滞とは「本来の返済日までに返済が出来ていなかった」と言うような状況のことです。
信用情報のうえで「延滞」と呼ばれる際には「本来の返済日よりも2~3カ月以上返済が遅延した」ということになるのですが、各業者が管理する情報の上では「1日でも遅れれば延滞」というような判断がされることが珍しくありません。
もちろん人間である以上はうっかり忘れてしまうということもあるわけですから、実際には返済日に返済がされていなければ連絡が来て、新たな返済日を設定したうえでその日に送れずに返済するという形にさえなれば、信用情報に延滞の履歴がつくことは無いとされるのがほとんどです。
しかしながらこれはあくまでも「信用情報に記録するかどうか」や「その人との契約を継続するかどうか」という重大なレベルでの判断でしかありません。
1~2日程度であったとしても返済が遅れるということは、それだけ「お金にルーズな人だ」という印象を与えることになってしまいますし、その情報は社内の記録に残ることとなります。
社内記録にたった数日の延滞記録が残っていると言うだけで、その業者の増額は不可能と言うような判断がされることがあり得ます。
そのためこれまでに何回か完済をしてはいるものの、延滞を一度でも起こしたことがあるというようなことになってしまうと、その業者での増額を見込むことは難しくなります。
一見するとこうした基準は「厳しいもの」であるようにも見えますが、個人として考えてみても「来週には返す」と言ってお金を借りた人が、さ来週になってようやく返すというようなことをしてきたのであれば「約束を破った」というような印象を抱くこととなるでしょう。
これと全く同じことが、カードローンでは起きているのです。
さて、それではここまでに述べたポイントに問題が無かったというような人が実際に増額をしたいという場合にはどうすれば良いのかと言うと、これは主に二つの方法があります。
まず一つが「連絡を待つ」ということです。
先にも述べたとおり、信用の高い顧客がいるというのであれば、業者としてはその顧客に対してもっと多くのお金を貸そうとします。
そのためほとんどの業者は「増額しても問題は無い」と判断できる顧客に対しては積極的に連絡を取り、「増額ができますが、いかがでしょうか」というようなことを打診してくるのです。
そこで消費者が「お願いします」というように伝えると、増額の手続きがスタートされるのです。
これとは違うもう一つの方法となるのが「消費者自身から業者に確認する」ということです。
これは連絡を待つ場合とは異なり、必ず増額手続きに進めるというわけではないのですが、「増額を想定したプラン」を利用していたと異様な場合には、申し込みをしたことを契機として増額の手続きがスタートされることがあります。
これに関してはそれぞれの業者の用意するプラン次第ですから、利用している業者に対して「増額をお願いしたいのですが、今のプランでは増額はできるのでしょうか」というように確認をとってみるとよいでしょう。
こうした方法によって増額の手続きがスタートされた場合には、増額審査が改めて行われたのちに、そこで問題がないと判断されたのであれば、そのまま増額をしてもらうことができます。
ただこの増額審査は、契約時の審査とはやや異なる視点で行われることが少なくありません。
「貸しても問題ないかどうか」という視点ではなく「多くのお金を貸しても返済してもらえるだけの実績と信用があるかどうか」がチェックされることになるのですから、人によっては増額審査を通過することができずに終わるということもあり得ます。
一般的に業者から増額のお勧めが来た場合には、増額審査を通過できないということはほとんど無いのですが、ごく稀に増額審査の中で業者が知らなかった事実が明らかになり、その事実の変化を消費者が業者に伝えていなかったというようなことになったのであれば、増額どころか契約解除という対処をされることもあり得ます。
「もっとお金を借りたい」と言う理由で増額を申し込んだのに、自分のミスが原因で増額どころかお金を借りることすらできなくなってしまったのでは意味がありません。
「いつかは増額をしてほしい」という際には、カードローンの普段の利用や情報の更新について、しっかりと注意するようにしましょう。